市立平尾霊園の合葬墓への改葬、それに伴う西部霊園のお墓じまい工事

こんにちは! 福岡県一円で、お墓のお仕事をさせていただいております、平尾石材店の寺田公平です。

先日、福岡市立平尾霊園に完成した合葬墓への改葬と、それに伴う西部霊園のお墓じまい工事のご依頼をいただきました。お墓の撤去処分から、お骨のお引越しに関するご相談でしたので、そちらをご紹介いたします。

お墓じまい前後のようす

西部霊園 お墓じまい

 

ご相談いただいた経緯とお墓の確認

ホームページをご覧になったお客様からのご相談です。福岡市営の西部霊園にお墓をお持ちでしたが、お墓の跡継ぎのことなどを考えられて、南区の平尾霊園に完成した合葬墓を申し込まれていました。当選されたので、今あるお墓のご遺骨を合葬墓へ移し、西部霊園のお墓はお墓じまいすることになりました。

 

西区羽根戸にある西部霊園です。福岡市内を一望できる眺めのよい霊園です。区画番号を伺って、確認に向かいました。お墓の仕事を始めた若いころからずっと、何度もお仕事をさせていただいている霊園です。

お客様のお墓は27区にありました。

 

広い区画にたくさんのお墓が並んでいます。福岡市営の霊園は、西部霊園を含めて3ヵ所あります。当店のすぐ目の前の南区平尾霊園は昭和30年の開園、東区の三日月山霊園は昭和56年ですので、平成2年に開園した西部霊園は市営霊園の中でも比較的新しい霊園です。建てられているお墓も、それほど古いお墓はありません。

 

こちらがお客様のお墓です。和型墓石と墓前灯篭を備えた立派なお墓です。まだまだ新しいなあという印象ですが、ご事情ですので仕方ありません。お見積りをさしあげて、お墓じまい工事をお任せいただけることになりました。

 

お墓じまい工事のようす

工事に先立って、ご遺骨の取り出しのお手伝いをしたら、お墓じまい工事開始です。ご遺骨は当店に持ち帰り、平尾霊園の合葬墓に移すための準備をしています。お石塔の一番上の棹石から順にひとつずつ取り外し、お墓本体のほか灯篭等を取り外していきます。外柵石や納骨室の壁石も慎重に取り外しているところです。また、石をずらす際にお隣のお墓と万一にもぶつかってしまったりしないよう、境界に板を設置して作業をしました。さらに布をかけて、しっかり養生して進めます。西部霊園では、お隣のお墓との距離を3cmは開ける決まりになっていますが、それでもギリギリです^^;

 

石材をすべてとりはずしたら、お墓を支えるコンクリートの基礎部分も取り外して更地に戻していきます。近年作られたお墓はこうしてコンクリートの強度を上げるため内部に鉄筋を組んでいるため、解体するときは大変な作業です。手作業ではつって解体していきます。

 

石材やコンクリートをすべて取り外しました。少しくぼんでいるので、このあとここへ土を入れて完成となります。西部霊園では、この状態で検査を受けることになっています。お墓じまいをした墓地はその後返還されて再分譲されることになりますが、新規でお墓を建てる際にコンクリート基礎が残っていた!というケースも全くないわけではありません。そうしたことがないように、完全に更地に戻したことを管理事務所の方に確認してもらいます。

 

お墓じまい完了!!

確認していただいたあと、真砂土を入れて転圧、表面をならして仕上げたら完成です!!

 

ここまでしておけば、次に使われる方にも気持ちよく使っていただけますね。今回は使用されていたお骨壺から小さなお骨壺に納め直すため、粉骨作業もお手伝いさせていただきました。後日、合葬墓へご納骨するお手伝いもさせていただく予定です。

お墓じまいを終えて

今回は、市立平尾霊園の合葬墓への改葬に伴うお墓じまいでした。また、お預かりしたご遺骨の「粉骨」もお手伝いいたしました。一般的にはあまり聞き慣れないかもしれませんが、粉骨することで現状の3分の1くらいまで少なくすることができるため、ご遺骨のお引越しなどの際に限りあるスペースに納め直すためには有効な方法です。永代供養墓への改葬なども増えてきた近年は、粉骨のご依頼も少しずつ増えてきています。お墓の引っ越しや改葬を考えているけれど納めるスペースがない…という場合には、どうぞご相談下さい。