中央区唐人町の正光寺様にて、既存の自然石を使った石碑を設置

福岡県一円で墓石のお仕事をしております、平尾石材店の寺田公平です。中央区唐人町の正光寺様にて、既存の自然石を使った石碑(詩碑)を設置させていただきましたので、ご紹介いたします!

 

完成した詩碑

中央区唐人町 正光寺様 詩碑新設

 

ご相談の経緯、設置場所のようす

今回は、いつもお世話になっているお寺様からお声かけいただきました。中央区唐人町にある正光寺様です。

 

正光寺様は浄土宗のお寺様で、地下鉄唐人町の駅から徒歩5分ほど、唐仁小学校の近くにあります。1607年の開山と400年以上の歴史のあるお寺様で、こちらは本堂前のようすです。季節の花々や緑がとてもきれいで、いつお邪魔してもとても気持ち良くお仕事をさせていただいています^^ このたび、中央に見えている本堂入り口階段のすぐ横に、詩を彫刻した石碑(詩碑)を建立させていただくことになりました。

 

完成した詩碑

完成した詩碑です!

土台の上に台座を設け、黒御影石をはめ込んだ大きな自然石をその上に設置しています。詩を彫刻した部分以外の石は、以前からお寺様がお持ちだった石を上手に利用しました。自然石は当店の工場で父が加工しています。

 

ご住職様がとてもお好きだという、詩人 金子みすゞの詩『大漁』です。ご住職様がご自分で書かれた文字をインド産の黒御影石に彫刻し、白色を入れました。金子みすゞは大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した山口県出身の詩人で、この『大漁』以外にも「みんなちがってみんないい」というフレーズが有名な『私と小鳥と鈴と』や、CMにも使われた『こだまでしょうか』もよく知られいています。

 

方法として、まずは詩を彫刻する黒い銘板のサイズを決定し、それをどのようなバランスで既存の自然石に取り付けるのか、そして実際に設置したときにどのように見えるのか、というように、いつものお墓作りの方法とは逆のイメージで進めました。一度仮組をして、四角い型紙を自然石に当てた状態で位置取りをするなど、より良く見えるように工場でもレイアウトや設置具合を調整しています。台座に使用した石の底面をカットして整えるなど、今ある石材を最大限有効に使いながらしっかり設置するための作業も行いました。

 

工事を終えて・・・

ご住職様には完成を大変喜んでいただけました。もともとお寺様でお持ちだった自然石を使っていますが、それをどういう風に組み合わせるのか、完成するとどのくらいの大きさになるのかといった詳細は決まっていませんでしたので、下に台座を一段設けたことで高さが出て見やすくなったことや、黒御影石に彫刻された文字の大きさ・見やすさなど、完成したものをご覧になってご満足いただくことができ、本当によかったです。複雑な形のものでしたので、特に入念にお打ち合わせをして調整を重ねた甲斐がありました^^ このたびは、当店にご用命いただきましてありがとうございました。ご住職様には日頃より大変お世話になり、ありがたく思っております。当店でお役に立てることがございましたら、これからもお手伝いさせていただければ幸いです。

今回は、自然石を使った石碑(詩碑)の建立でした。自然石を使った記念碑や句碑のようなご依頼は父の代にはよくいただいていましたが、私の代になってからは少なくなっていましたので、今回は父と協力して進め、勉強になることも多かったです。貴重な機会をいただきましてありがとうございました。