手描きの文字を彫刻した、景色に癒される素敵なデザイン墓石!インド産SG2・アーバングレー、平尾霊園6㎡

福岡県一円で墓石のお仕事をしております、平尾石材店の寺田公平です。平尾霊園の6㎡墓地に、インド産SG2とアーバングレーを効果的に組み合わせた、景色に癒される素敵なお墓が完成しました!

完成したお墓です!

平尾霊園 新設 6㎡ インド産SG2・アーバングレー

 

ご相談の経緯・お墓についてのご希望

弊社のホームページをご覧になったお客様からお墓のご相談をいただきました。奥様を亡くされて、墓所は平尾霊園にもともとお持ちでした。初めは娘様が問い合わせてくださって、お話しを伺うことになりました。

他の石材店さんにも相談して見積もりもされていたので、それが適正な価格なのかということも含め、色々なお話をさせていただきました。お墓作りはほとんどの方が初めて経験されるので、どのくらいの費用がかかるのか等についても分からないことが多いと思います。大きな費用が掛かるものでもありますので、「いくつかの石材店をまわって話を聞いてみたい」というご相談もよくいただきます。

お墓については他の石材店さんで作ってもらった図面もお持ちでしたが、「提案してほしい」とご希望でしたので、弊社でも図面を作成してご提案させていただくことになりました。色々な施工例を見ていただいたり、デザイン墓石「カーサメモリア」の資料を見ていただいたりしながらお話を伺っていると、「石を組み合わせるのもいいね」「こんな形もあるんだね!」とご希望のお墓のイメージが固まっていきました。それをもとに、図面を作成して見ていただきました。

 

最終的な図面です。今回の一番のポイントになるのは棹石です。お墓を建てる墓所がとても眺めの良い場所なので、「高い棹石で景色を遮りたくない」というご希望があり、棹石に角度を付けて高さを抑えました。また、亡くなった奥様が歌の先生をされていたので「本の形のようにできないか」というご希望もあり、このデザインをご提案しました。こちらを気に入っていただいて、建立工事に入りました。

 

完成したお墓のご紹介♪

完成したお墓です。福岡市内を一望できる景色の良い場所に、風景と調和した素敵なお墓が完成しました! 棹石等の黒御影石はインド産SG2、そのほかはアーバングレーを使用しました。

 

棹石は扇形で、本を広げた時のような形です。中央の「偲」という文字は、娘様がお母様を思って書いてくださったものを彫刻しました。デザイン墓石「カーサメモリア」に同じような雰囲気のものがあって気に入られていたので、それをもっと本の形に近付けるイメージでデザインを調整しました。香炉の天面も棹石にあわせて大きくアールを付けて、花立は丸い形にし、全体に柔らかい印象で統一しました。

 

棹石の右隣に法名碑を設置しました。棹石と同じく丸みのある形状で、同じように景色を遮らないために高さを抑えています。6㎡の広さがあるので他の場所に配置することもできましたが、両脇にベンチを設けたお墓手前のスペースを広々使うため、こちらに配置しました。ご希望で台座もあえて付けず、控えめにしています。こちらもインド産SG2を使用しています。真っ黒ではなく少し模様があり、雰囲気のある石です。品質面でも硬くてツヤのりがよく変色も少ないです。

 

花立はシンプルな丸い形です。円柱状で上部に大きなアールをとることで、小さいながらかわいらしいお花立になりました。

 

納骨室入り口の観音扉です。こちらは中央がかんぬきになっていて、納骨の際はこの部分を取り外して開閉します。このかんぬきの中央に家紋を彫刻しました。家紋はどこかに入れたいとご希望があり、花立の前面に入れる案もありましたが、なるべくシンプルにすっきりとした形でいれたいとのことでしたので、平尾霊園ではまだ多くないかんぬき部分に彫刻した事例をご覧いただいて、採用していただきました。

 

広々としたお参り部分は、なるべく継ぎ目が少なくなるように、大きな板石を使いました。すべて磨き仕上げとなっているので、見た目にもとてもすっきりしていてお掃除もとてもしやすいです。左右のベンチもシンプルなデザインで、奥まで広々としています。こちらもカーサメモリアに似たデザインのものがあり、それを参考に設計しました。

 

ベンチは直線を意識したスッキリしたデザインです。こちらもできるだけ継ぎ目が少なくなるように、大判の石を使っています。

 

ベンチの入口側は門柱のようなイメージで、アクセントになるような黒御影石を配置しました。石塔の黒とあわせたSG2と、その周りの部分はアーバングレーにサンドブラスト加工をして仕上げています。サンドブラストをしたところは磨いた面に比べると少し白っぽくなるので、この部分は3色が組み合わされた印象的な仕上がりになりました。

 

こちらはお墓を後方から見たところです。平尾霊園は、墓所の前後に高低差があるこうした区画も多いです。昔のお墓ではこちら側に階段を作って入り口としているお墓が多かったのですが、近年はお墓に段差なく入ることができるこの形が多くなってきています。そのためこちら側の壁石は、土留めと納骨室の背面の壁石を兼ねています。この部分は、一般的には外柵の玉垣や羽目石があることが多いですが、納骨室の壁石も兼ねることで石の使用量を少なくすることもでき、大きな一枚石を使用しているので強度面も高くなっています。

 

納骨室の背面にあたるところに、換気口を2ヵ所設けました。腐食に強いステンレス製のカバーです。

 

お墓作りを終えて

お墓が完成し、ご納骨もお手伝いさせていただきました。ご主人様と娘様・息子様のほか、歌の生徒さんもお越しになり、和やかなご納骨式でした。参列された皆様に、周りの景色もよく見えて素敵なお墓の完成をとても喜んでいただくことができました。このたびは、数ある石材店の中から弊社にお墓作りのお手伝いをさせていただきましてありがとうございました。時間をかけてじっくりお墓作りに取り組まれた結果、皆様に喜んでいただけるお墓になり、大変うれしく思っております。お忙しい中何度もお打ち合わせにご足労いただきまして、本当にありがとうございました。末永く皆様でお参りいただけますと幸いです。

今回のお客様は、当初は短い期間で完成させたいとご希望いただいていたものの、色々なお話をしたりお打ち合わせをしているうちに、「やっぱり満足するまでデザインをこだわりたい」というお考えに変わっていきました。その後は時間をかけてご納得いくまでとことん理想のデザインを突き詰めて、最終的にご満足いただけるお墓に仕上がったと思います。お天気の良い日は、特に気持ちよくお参りいただけますね^^ 素敵なお墓作りに関わらせていただきました。